はらぺこ本の虫

読んだ本をゆるーくご紹介。ジューシーな文章が大好物です。

深夜特急1

沢木耕太郎

深夜特急香港・マカオ


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香港旅のために読み始めた本。

本屋に置いてある有名どころのガイドブックや女子向けの旅行本を読むだけじゃわからないディープさを求めて読んでいたが、なかなか怪しげな雰囲気のある香港を知れて良かった。


後で調べたら、私が現地通貨を両替しに行ったマンション(ビル?)の上が、彼の泊まった宿のようだった。確かに1階に踏み入れた時点でディープな雰囲気があった。

本には書かれてなかったが、なぜかインド系のおじさんがたくさんいた。現在はインド系のコミュニティができているマンションになっているのだろうか。謎は深まる。


彼はあとがきの対談でこう話していた。

「二十五、六ぐらいで行ったらいいなと思うのは、いろいろな人に会ったり、トラブルに見舞われたりするたびに、自分の背丈がわかるからなんですよね」

26歳で初めて海外へ旅に出たそうだ。

でも確かに、若すぎても経験不足から危ないことに巻き込まれる可能性も高くなるだろうし、知識やトラブル対応力も未熟だろう。それに比べて、ある程度の判断力や処世術が身についた頃に旅に出たほうが、自分の安心と安全が確保できて、周りを見て楽しめる余裕が生まれると私も思う。

私も初めての海外は19歳で、何が何かわからぬままベトナムへ。10日間の滞在で初日は泣きそうになった。腹も壊した。ベトナムのことをほとんど知らなくて楽しみきれなかった。

しかし、今なら(だいぶ旅慣れたところもあるが)19の頃よりも知識も度胸も増えて、旅を楽しめるようになったと思っている。


それでもまだ、日本にいると気づきにくい"身の丈"やらを旅をして思い知ることも多い。特に言語。旅に出るたびにやっぱり英語と中国語がいるなぁと反省する。とりあえずで乗り越えては来ているのだけれど、まだまだなのだ。