「金米糖の降るところ」
人は自由でいい、いや、女は自由でいい、自由でいることは何も悪いことではない、と励まされているような気分になる。
本書に登場するのは、江國さんらしい、のびのびとした女性たち。
現在勤めている会社に社内恋愛をしている若いカップルがいる(本人たちは否定しているが)。
そのカップルを見て、以前、私も社内恋愛をしていた頃があったなぁと思いだした。辛い恋愛だったはずなんだけれど、今となっては甘い記憶しか残っていない。
"自分のもの"じゃないから、恋愛は燃えるんだろうな。
私はこんなに焦がれているのに、相手の方が一枚上手で、飄々とかわされたり。まるで本書に出でくるアジェレンのよう。あの頃は私も未熟だった。もうこの人しかいないんだって夢中になっていた。恋愛と尊敬の違いもわからぬまま。
それが自分の首を締めていて、辛かったんだと思う。
でも今は、もっと恋愛は自由でいいのかもしれない、と思うようになった。
いろんな人を見て、知る。それってとても大事なこと。
好きな人には会いに行けばいいし、好きと伝えればいい。相手のことを考えすぎると辛いから、もっとシンプルに行動する。
なんだかまた恋愛したくなってきた。
惚れっぽいうえに浮気っぽい性格ですが。
自由に生きてもいいですか?