「全ての装備を知恵に置き換えること」
スマホは便利だ。
知らない道でもGoogleマップが案内してくれるし、言葉が通じなくても翻訳アプリを使えばいい。旅をする人は特に重宝している。
でも。
充電が切れたらそこでおしまい。予備バッテリーがあったとしても限度がある。
だったらやっぱり自分の頭の中にある知恵や知識が最強なのではないか。多少忘れることはあっても、充電が切れて使えなくなる心配はないだろう。脳みその大きさは変えられないから、かさばることもない。全てをスマホに頼らない。勘や経験も駆使して、己の力で自分の人生を生きる、ということ。
ちょっとスケールが大きくなってしまった。
でもきっと、旅人ならこの気持ちわかってくれるのではないだろうか。
著者の石川直樹さんは山に登り、カヌーを漕ぎ、森へ空へ北極へ。写真家だと思っていたけれど、登山家のようでもありエッセイストのようでもある。
本業は何だろう。いや、本業とか副業とかの区別なく、全てが石川さんなのかもしれない。
憧れの人が、またひとり増えた。