「すいかの匂い」
短編集。どれも子どもの頃の話だったり、主人公が小学生だったりする。
江國さんは子ども目線で書いても安っぽくならないところが好き。ませた子どもという意味じゃなくて(たまにそういう子もいるけど)、子どもを一個人としてちゃんと扱っている感じがいい。
でも、「ビー玉よりおはじきの方が好き」だとか、「つつじが咲いていれば蜜をすう」という子どもらしさを忘れてないところも好き。
あと、川上弘美さんの解説がすばらしい。小説を読むことによって、江國さんのひみつを打ち明けられているような気分になるというのに納得。